パートで働く。はじめての医療事務 『資格について』

パートで働く。はじめての医療事務 『資格について』

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前編では、医療事務のメリット、デメリット。パートの仕事は、他にどんなものがあるか? それらの仕事について思うことなんかを書いてみました。

今回は、医療事務の資格について。資格の種類、内容、勉強の仕方等について詳しくみていきたいと思います。「未経験で医療事務の資格をとってみようかな?」と考えている方へなにかの参考になればと思います。

もくじ

医療事務の資格って、どんなもの? 3ヶ月で合格できるの?

医療事務とは、病院やクリニックなどの医療機関で、受付や会計などの患者さま対応と医療費の計算、月に1度のレセプト作成などを行う専門職です。

患者さまと接することが多く、一般的な事務職と比べて、事務処理能力の他にもコミュニケーションスキルが求められるのが特徴なのだそうです。

専門職なんですって。 受付でニコニコ対応してればいいって感じでもなさそうです。
昔でいうところの新聞折込広告の「通信講座一覧」をみると、必ず全面にでてくるのが「医療事務」の資格ですよね。資格というからには、それなりの知識が必要ってことなんでしょうね。

では、医療事務の資格って どんなものなのか? 「最短3ヶ月で合格!」とか聞くけれど、それって本当? ということで、資格について掘り下げていきます。

結論からいうと、医療事務の資格って一番簡単なものなら3ヶ月で合格できました! よく通信講座なんかで宣伝してる奴ですね。 それと、びっくりしたのは 私がうけた「医療事務認定実務者」の資格試験。 自宅受験が可能で、テキスト持ち込み可なんです!

テキスト持ち込み可ってことは、試験範囲が広く細かいゆえに難しいってとこもあるのですが、全体像を把握して、細かいところは付箋をはってすぐにテキストを引けるようにすればいいわけです。

「細かい用語を丸暗記しなくて済む!」と思ったら、なんだかいけそうな気がしませんか?

でも。

自宅でテキストみながらでいいんなら、「カンニング仕放題だしインチキっぽくね? こんな資格でいいの?」と思ったりもしましたが。。 時間内に終えれるかはモラルの問題ですし、インチキして合格したところで、いざ業務について困るのは自分なわけですから。

『大人の試験』ということで、これはこれでありなのかなと。 実際、実務で経験を重ねるうちに必要な知識は覚えていくでしょうし。 用語や基礎知識を覚えて、わからないことを自分で調べることができる力 がつけば、結果的に業務はこなせるので、「これはこれでありなのだな〜」と思いました。

というわけで、もう少し具体的に「資格についてあれこれ」見ていきましょう。

医療事務の資格の種類 と 難易度

医療事務って一言にいっても、いくつか種類があるんですね。まったく知りませんでしたよー。 医療事務というのはあくまでも医療関係の事務職の総称であり、「医療事務」という資格が存在するわけではないんです。 

そして、これらの資格は「国家資格ではなくて全て民間の資格」なんですって?! えー、そーなの〜? って感じでした。  医療関係の資格だし。なんだか小難しそうなのにね。 衝撃的〜?!

医療事務系の資格はすべて民間資格であり、医師や看護師のような国家資格ではありません。

ちなみに、民間団体が認定する医療事務関連の資格試験は30種類以上もあるらしいです。 団体独自の試験ということで、難易度もさまざまなそうな。

以下に代表的なものをあげます。

① 医療事務認定実務者        難易度★
② 医療事務技能審査試験 (メディカルクラーク) 難易度★★
③ 医療事務管理士技能認定試験    難易度★★★
④ 診療報酬請求事務能力認定試験   難易度★★★★  合格率 30~40%台

 


④にいたっては、合格率からみてもなかなか難しそうで、試験の肝となるレセプト(診療報酬明細書)を読み解くには、ある程度 病気や薬の知識も問われ専門的な内容 になるわりに民間資格なんですね。

ですが、「民間資格といえど履歴書にかいてアピールするには十分」でしょう。 未経験者がパートで仕事をさがすときには、一番やさしい①の資格でもちょっとしたキッカケくらいにはなるでしょうし。 

逆に、一番むずかしい④の資格までとれれば、就職や待遇面でも有利に働くのではないでしょうか?

①の簡単なの資格であれば、マイクロソフトのExcel, Word の資格みたいなもんですかね? 比較的、簡単でみんな持ってる資格だけど。 ないよりはあった方がいいし、履歴書にもかけます。 

でも、基礎の基礎なんで。資格だけでは実践力にかけるってヤツですよ。

資格って何?

余談です。

私は昔、マイクロソフトのインストラクター資格を持っていて、生徒さんに MS-Office を教えていた経験があります。 そのため、自分自身もたくさん資格を取りましたし、資格の勉強を「教える経験」もしました。

そこで感じたのは。

資格を持っているから、教え方や教える内容が上手かといえば別もので。 職場の先生方をみたり、子どもの習い事の先生たちをみても思いますが、結局は先生の経験値によるところが大きいんですね。

んじゃ、簡単な資格なんてとっても意味ないじゃん?

「何のための資格か?」といえば、やはり最低限の知識の保証仕事を探すときの道具なんですね。

資格の難易度に応じて もちろん有用な資格もありますが、簡単な資格とはいえ「未経験者であれば意欲は伝わる」でしょうし、資格をとって損なことはないと個人的には思います。

そして何より、自分の「自信 と モチベーションアップ」につながるのではないでしょうか?

初心者向けの試験 と 試験内容について

上記では、代表的な4つの資格についてみてきました。ここでは「初心者にオススメな資格2つ」と試験内容についてみていきます。

① 医療事務認定実務者: 難易度★

私が受けたのがこちらの資格🌸 通信講座のキャッチコピー通り、3ヶ月でとれました!   
 ⇨ 未経験から医療事務を目指す方にオススメです

この試験は「全国医療福祉教育協会」というところが行っている医療事務の資格試験です。2016年から開始された比較的新しい試験になりますが、受験者数も多く実績があります。

② 医療事務技能審査試験 (メディカルクラーク): 難易度★★

 ⇨ ①同様、医療 未経験者におすすめです  
 ⇨ 歴史も古く知名度の高い資格

この試験は「一般財団法人日本医療教育財団」が実施している資格試験です。昭和49年から実施されているため、医療機関からの知名度も高い試験です。 合格すると「メディカルクラーク」の称号がもらえます。

資格①②の試験内容について

では、どんな内容の試験なのかというと?

ざっくり。 医療機関等での受付業務、院内コミュニケーション、保険請求のしくみ や 診療報酬請求事務業務に関する職業能力まで 幅広い知識が問われ。 「医療保険制度」や「患者の接遇マナー」など基本的な項目が含まれており、レセプト作成の実技試験 (基礎程度) も行われます。

内容的には広く浅く、そして「基本的な項目が含まれている」点で、医療初心者向けの試験といえそうです。

資格①②の違いといえば、 主催する団体が違うので、試験のやり方、合格基準等にもバラつきがあるといったところでしょうか。

②の方が、
・歴史があり知名度があること
・合格基準等を見比べると、①に比べてやや難しそう といった感じです。

 
③ 医療事務管理士技能認定試験 ④ 診療報酬請求事務能力認定試験

資格③、④と難易度があがるにつれて、内容的には似た感じなのでしょうが レセプトに対する読み解きの比重があがるようですね。

「④診療報酬請求事務能力認定試験」については、合格率からみても医療事務資格の中では最難関といわれる試験です。

出題内容が非常に実用的であり、また唯一 厚生労働省が認可している資格であることから。医療機関からの評価は高く、資格手当の対象となることも多いようです。

勉強の仕方について

では、どうやって勉強していけばいいのか?

勉強の仕方については、大きくわけて以下の3つ。

① 専門学校や通学講座に通う ⇨ 通学コース
② 市販のテキストで独学
③ 通信講座
 
① 通学コース

講師に直接 質問できたり、みんなと一緒に学ぶことで挫折しにくいというメリットがあるものの、費用も時間もかかります。

② 独学

お金をかけずに、市販のテキストで独学という手もありますが。初心者には、どのテキストがいいのかを選ぶのも難しいかもしれませんし。 また、モチベーションの維持も難しいかもしれません。


初心者がわからないながらに手探りですすめるよりは、要点がまとまった教材を使うほうが 結果的にはお金と時間の節約になるのでは?と思います。

③ 通信講座

パートで医療事務を目指すのであれば、価格、時間、モチベーション。総合的にみて現実的なのは通信講座でしょうかね。

通信講座であれば価格の相場的に3万代〜6万代 (2023.10 調べ)。主婦でもなんとか許容範囲の額ですし、教材についても 試験に即した凝縮された内容のテキストが届きます。  過去問的な試験対策問題もありますし、わかりやすいです。 

最近は、紙のテキストだけでなく動画の講座やメールでのサポートもあるみたいですね。生活スタイルに合わせて、隙間時間にスマホで学習といった感じでもできそうです。

ちなみに私の場合は、職場に転がっていた「ユーキャンのテキストのみ」で学習しました。 PC やスマホで eラーニングやDVD などの動画教材はみていません。(そんなものは置いてなかった・・)

私の体験談 (ユーキャン編)

私が学習した『 ユーキャンの医療事務通信講座 』のテキストの場合。 テキストは三部構成に分かれていて、一冊が比較的 薄いので (中身は試験に必要な内容が凝縮されている感じです) 比較的こころが折れずに頑張れる感じでした。

学習内容について

内容については、大きく3つ

接遇マナー  :大人であれば一般常識の話なので簡単
医療保険制度 :一読すれば、しくみはわかるので付箋を貼れば対応できる
レセプト   :診療報酬明細の算定。やっぱり、ここが一番細かくて難しい

 

レセプトに関しては、私の場合は業務で実際にレセプトのお手伝いをしていたので 逆に普段 わからないながらに修正していたレセプトの謎がとけた感じがあって、イメージは掴みやすかったですね。

 ⇨ これだけでも、資格の勉強をして良かったです

同じ職場のパートさんからは「勉強しているものの、担当業務ではレセプトをみたことないからイメージわかない。」と聞いたりもしましたが。 初心者でもわかりやすい丁寧な解説があるので「レセプトなんて見たことなくても」十分理解できるテキストです。

勉強の頻度

勉強の頻度といえば、寝る前や早朝 家族に絡まれない時間と土日などの休みにペラペラとテキストをめくっていました。お正月明けから学びだして、試験を受けたのは3月 の終わり頃でした。 ⇨約3ヶ月ですね。

パートと3人の子育てに追われる主婦のスキマ時間の勉強でも合格できました。 

ただ、基本 時間の余裕はないので。試験の申し込み時 = 試験一ヶ月前くらいだったでしょうか? まだ、テキストをすべて読み終わっていなかったので焦りましたが・・。なんとかイケました!

ユーキャンの医療事務講座では、「標準4ヶ月で資格取得!」とうたっていますが、確かに4ヶ月くらいが妥当だと思います。 

慎重に完璧を求めすぎたり、間延びしても、モチベーションがさがりますから。

 

次回は、「医療事務の資格をとってみて思うこと」について書いてみようと思います。

 

 

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