新学期は忙しい。学校に出向く機会も多く。
毎週、毎週、仕事、学校、家の往復をしていると。
気づけば、4月も終わった。
「中学生と言えば、部活」なのだが。
緘黙男児の部活はどうする?
もちろん、周りと話さないしゲーム大好きな次男は 帰宅部希望。
でも、中学生男子がインドアにこもるなんて・・。
心身の成長的にも、一番身体を動かしてほしい時期だ。
母の希望は、なんでもいいから運動部に入ってほしい。
成長時期的に、1番 身体を動かしてほしいのも もちろんだけれど。
次男の場合は、
- 運動したら身体がほぐれて、声もだしやすくなるのでは?
- 運動神経は比較的いい次男。もしかして、部活でうまくなれれば自信につながったりしないだろうか?
- 緘黙克服体験記をみると。
運動部の練習中の掛け声で「大勢の中でまぎれて声をだしてるうちに少しずつ声をだせるように・・」 ⇨ 声を出す練習になった、という話をたびたび見かける。
そんな意図があって、次男にはなんとか運動部に入ってほしいのだ。
「なんでもいいから、運動部に入ってね」と言い続ける母に。
「従うしかないんでしょ?」的な次男。
「部活どうする?」との母の問いに、「入るとすれば、かつて兄が入っていたバドミントン部一択」とのこと。球技や陸上も好まないし、以前、兄が入っていたので少しは部の話を聞いていただけ 安心感があるのだろうか?
仮入部期間がはじまり。 仮入部する気は一切ないようだ。 「部活や顧問の雰囲気もあるだろうし、いくつか仮入部してみれば?」と勧めると。
「だって、そもそも入りたくないのに、仮入部なんて必要ないと。」 入らなきゃいけないとすればバド一択だから、仮入部に行くだけ時間の無駄ということらしい。
そんな折、担任と生徒の二者面談があり、いつも授業で学校のPCを1番に取りにくる次男の様子をみた担任が「マルチメディア部とかいんじゃない?」と何気なくすすめたらしく。
「担任のお墨付きだから、俺はマルチメディア部でいいよ」と冗談めかして言い出した次男。
「だから、運動部だって。」と母。
やはり、部活に入りたくなさそーな次男。
次男にとっての部活は、「疲れる、土日潰れる、ゲーム時間へる」
まるでメリットないんだよね。そりゃ嫌だよね。
次男のあまりに気乗りしない雰囲気に。。
「やるのは本人だし、やりたくないものを無理に推し進めるのはどうなのだろう?」
しかも、話せる友達もいない。
と、母も迷いだした。
でも、以前 デイサービスの先生と面談したときも
「中学になったら、絶対 何か部活入ったほうがいいよ。次男さん、運動神経いいし。うちに籠もっていては、ダメよ。」と部活を勧められた。
- 緘黙の子がこもっていて絶対いいことはない
- 家と学校の往復だけではダメだよ
と、言われたのだ。
でも、やりたくない。友達いない。話せない。 次男の気持ちを思うと。。
それは、酷なのかな?と思ったり。。
悩みだした母。もんもんする。
そこで兄の用事で学校にいくことがあったので、コーディネーターの先生に相談してみようと思った矢先、次男の担任からも学校にくるなら、ついでに話がしたいと声をかかり。
次男の担任、コーディネーターの先生と3人で話をすることに。
すると、あんなに悩んでいた問題はいとも簡単に解決した。
「母の押しだとしでも それで部活に入るのなら、やってみたらいいんじゃない?」とコーディネーターの先生。担任の先生も賛同する。
「どうしても合わなければ、その時に考えればいいのだし。」と。
そーだね。やらないよりは、やってみたほうがいい。
何も行動しないで、頭の中だけで考えていても何も変わらない。
吉とでるのか凶とでるのはかわかんないんだけど。
机上の空論では、何も始まらないのだ。
先生方に背中を押してもらい、あんなに悶々していた母の悩みはいとも簡単に吹っ切れた。
そして、次男は体験もせずにいきなりバドミントン部に入部した。
【本入部届け提出日】
- 入部届けを誰に?いつ?だしていいかもわからなくて、
- それとも、いざとなったら、やっぱり入りたくなくて、
- 入部届けをださずに帰ってくることもあるのかな?
- 入部届け提出しても、活動場所がわからない、何をどうしていいかわからない。で帰ってきたりするのかな?
と色々、心配事が母の頭をよぎる。
なかなか帰ってこない様子をみると、部活やれてるのかな?と思いつつ、夕方、次男が帰宅。
色々、心配したが、入部届けを提出した当日から きちんと部活をこなしてきたようだ。
帰宅後、矢継ぎ早に「おかえり。部活やれたの? 活動場所わかったの?」と聞いてみる。
出がけに「あんた、部活動どこで活動してるか知ってる? わからなかったら、担任の先生にでもきくんだよ。」と送り出したのだが。話せない本人が先生に聞けるわけもなく、どーしたのかと心配だったのだ。
そんな母の心配をよそに、次男の回答に思わず笑った。
帰りに担任の先生は出張でおらず。 どうしたかというと、
バド部の兄の友達を「いつもいそうな場所」から探し出し、後をつけて部活にいったそうな。
それ、ストーカーだから(笑)
話せない次男は、よく観察しているので 彼なりの処世術で切り抜けているようだ。
あれこれ親が心配するより、一人でなんとかしているものだ。
こうして、次男は部活に入部した。
- 部活なんてやりたくない
- 金曜日は、4時間授業で早く帰れるから部活なんて行きたくない (帰ってゲームがしたい)
- 部活やるなら、GW開けからにしたい
と、なんだかんだゴネていて・・。「入部はしたものの本当にやれるのだろうか?」と心配したものの。
きちんと、部活のために再登校したり、GWの中日も活動に参加している。
次男、頑張っている。
本人の前で口には出さないものの 心配ばかりしている母だが、、そっと、次男を見守っていきたい。