場面緘黙症の対応ってどうすればいい? 病院さがし | さいんぽすと★3人の子供から学ぶ、ぱすてるママの子育て情報発信!

場面緘黙症の対応ってどうすればいい? 病院さがし

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前回は、「場面緘黙症についてのお話」ということで、 場面緘黙症って何なのか? チェックの仕方、原因について お話してきました。

まだ読まれていない方は、こちらをチェックしてください。↓ click! 「うちの子、人前で話さない・・。それは、場面緘黙症かもしれません。」

今回は、前回からの続きで 「場面緘黙症の対応ってどうすればいい? 病院さがし」についてお話します。

うちの子、もしかして場面緘黙症かもしれない?と思ったら、どうするか? どんなところに相談すれば良いのでしょう?

我が家の体験談を踏まえ、病院の種類や相談場所についてお話していきます。

もくじ

場面緘黙症 診断のメリット、デメリット

必要ならば、診断をとりましょう。

メリット1

理由がわかれば、母の気持ちがスッキリします。

まず、うちの子、場面緘黙かも知れないと思ったら・・? 本当にそうなのか? はっきりさせたいですよね。原因がなんなのか理由がわかれば、スッキリします。

診断を受けることで、モヤモヤした不安が少し軽減されるのではないでしょうか? 場面緘黙だとわかれば 対応の仕方、接し方の手がかりがつかめてきます。

メリット2

診断がつくと、園や学校に支援を求めやすくなります。

クラスには、いろんなお友達がいます。手のかかる子はうちの子だけではありません。むしろ、緘黙の場合は大人しく他害がない分、見過ごされやすく放置されてしまいます。

大人たちの気づかぬ間に、二次障害につながるケースもあります。

診断がなく、「うちの子 緊張するタイプでなかなか話せないんですぅ~。」 だから、あーして、こーしてと こちらの要望ばかり配慮を求めると

場面緘黙が認知されていない分

  • 親の心配しすぎじゃね?
  • 過保護じゃね?
  • お宅のお子さんばかり、特別扱いできないよ。
  • 先生だって、忙しいんだよ。

誤解されたり、ともすると モンスターペアレントになりかねません。

それが、水戸黄門の印ろうごとく (例えが古いな。若いお母さんには、すごさが伝わらないかもしれん・・)

お医者様の診断 (意見書、診断書) があると、ごちゃごちゃ説明せずとも一瞬で理解と協力を得られるわけです。

ちなみに、場面緘黙症は特別支援教育の対象となっています。

デメリット1

病院の予約がなかなか取れない。

精神科だったり、思春期外来というメンタル系のお医者様は、ともかく順番待ちが長い。大学病院のように大きなところともなれば、地域差はあると思いますが 3ヶ月、半年待ちは当たり前

病院自体も遠かったり。診断が取れても、その後の支援につながらないケースも。 そもそも、予約すら取れない場合もありました。 ⇒ Episode1

デメリット2

病院によっては、費用がかさむ。

紹介状をいただいて行くような大きな病院は、乳幼児の医療証が使えてタダで受診できますが。

クリニック等 町のお医者様は、費用がかさみます。メンタル系のクリニックは、保険適用とそうでないところと さまざまなようです。

デメリット3

病院探しに骨が折れる。

  • 保険適応のクリニックを探す
  • カウンセリングや心理療法を受ける場合は、先生との相性の問題もある
  • そもそも専門医になかなか会えない 

など、病院探しに骨がおれる。

しかも、定期的に通院となると・・ 子どもを病院に連れていくのって、半日、一日がかりになる。小さい兄弟もいれば、なおさら大変です。

Episode1 予約がとれなすぎてビビった話

園ではいつまでたっても、お友達と話さない次男。

 なぜ?

ネットを検索しまくりました。

そこで見つけた、場面緘黙の文字。
これって、うちの子と同じじゃん! 激震が走りました。

探して探して、ここの病院なら 場面緘黙について取り扱いもあるし、治療例も提示してある。

ここよくねー? 是非とも、受診してみたい!
でも、そこには紹介状が必要と・・。

早速、かかりつけの小児科医のもとへ。 事情を話すと、快く紹介状は書いてくれるというものの。
そこの病院は、予約がなかなか取れないと思うよ? こっちの病院のほうがいいかもよ?

う・・ん。
「お母さんが、そっちがいいというなら 希望の病院でいいよ。」と紹介状を書いてくれました。

ところが・・。
まさか、ここまでとは。。

毎週、決まった曜日の指定の時間。井戸端会議中の園ママの輪を少し離れて、予約コールをかけまくります。

かけても、かけても、つながらない。。
何回かけても、何十回かけても つながらない。。

ほんとに、ごくまれーに つながりかかり、また切れる。

そんな中、わずかに数回つながるものの。
「本日の予約の枠は埋まりました。」の自動アナウンス。

若かりし頃、
ライブチケットを取りに「チケットぴあ」に電話をかけまくった あの頃が蘇る。
電話がつながりかかる このドキドキ感! あー。こんな形で再体験するなんてー(笑)

聞くところによると、ひと月に新規に受け付ける診察枠は 数件程度。
なんと狭き門なんだ。

毎週、毎週、何ヶ月 電話をかけ続けたことか?
まったく かすりもしない現実に、諦めました・・。

かかりつけ医の先生のおっしゃるとおり。 素直じゃなくて、ごめんなさい。

結局、再び かかりつけ医に別の病院の紹介状を書いていただき、そちらの病院は医師のほうから予約を入れるシステムらしく。3ヶ月~半年待ちと言われ予約をいれたのでした。

恐るべし、精神科の待ち時間。。

どんな病院にかかればいいのだろう?

メリット、デメリットがわかったところで、病院にかかるとしたら?
どんな病院があるのでしょう?

次男が場面緘黙かもしれないと疑いをもった当時 (約7年前) は、専門医を探すべく、いろいろあたってみましたが。

なかなか専門医には出会えず、そのまま今に至るのですが・・。

それから随分あとに、知り合いになった言語聴覚士の先生に何気なく尋ねてみました
「場面緘黙って、どんな病院にかかればいいんでしょうね?」

親切にも、職場の同僚にも聞いてくれたもようで
小児心療内科に行ってみたらどうか?」ということでした。もしくは、大学の心理の相談をやっているところでどうかなと思います。

とりあえず、臨床心理士さんの面接を受けれる所が良いかと思います。

なるほど。そーかもしれない。
ともかく、ポイントは「臨床心理士さんの面接を受けれる所」を探すといいということ。

もっと早くに、そんなアドバイスをもらえていたら・・。

以下、病院の選択肢として思いつくものを上げてみます。 これらの病院の中から、臨床心理士さんとの面接が受けれるところを探せるといいですね。

大学病院、医療センター等の大きな医療機関

児童精神科、思春期外来 呼び方はさまざまですが、小児のメンタルを取り扱う病院となると、ある程度、限られてきます

それらの大きな病院へ行くには、紹介状も必要となるので、まずはかかりつけの小児科に相談してみるといいと思います。

相談してみると、紹介状とともに場面緘黙を取り扱う病院を紹介してくれると思います。

そして、大きな病院のいいところは、都道府県にもよると思いますが、基本的に乳幼児の医療証が使えるので、経済的な負担が軽くてすみます。

ただ、予約はなかなか取れません・・。
そして、診断はうけたものの その後の支援につながらないケースもあります。 ⇒ Episode2

メンタル系のクリニック 町のお医者さん

小児心療内科」で検索すると出てくる病院。 比較的、近所にあるメンタルクリニックと言われるところです。

近くて通いやすい、治療もしてもらえそう、大きな病院に比べれば、比較的 予約は取りやすいのかもしれませんが? 気になるのは費用です。

クリニックの場合は、保険適用と そうでないとこ さまざまなのかもしれません。
カウンセリングや心理療法をしてくれるところもあり治療という意味では期待が持てますが、継続して通院することになりますし費用がかさみます。

ネットの料金表を見るとビビリます。 一回、数千円・・。 何回、通うのか?
一般庶民は、そこまでして通院できるのか?と不安がよぎり思います。

検査代はともかく、カウンセリング等、心理療法となると自由診療となり基本的には保険適用外ですが・・。

「2020年の改訂で、発達障害など児童思春期の精神疾患に対する、公認心理師によるカウンセリングが保険適用となりました。」という記事を見かけたので、病院によっては負担額も少なく通院できるかもしれません。

気になる方は直接、病院に問い合わせてみるといいと思います。

大学等が運営する心理相談

カウンセリングや心理相談を受けてみたいけれど「料金が気になる」という方は、大学付属組織のカウンセリングルーム(心理相談室)を検討されてはいかがでしょうか。

大学付属組織では、さまざまな心理的な問題や心理的、神経症的な症状に悩む人たちに対し専門家(臨床心理士)・大学院生による心理的援助を行っており、その分料金(2,000円~4,000円)が低く設定されています。

引用元:AACC 特定非営利活動法人 コミュニティ総合カウンセリング協会

なんて、素敵なサイトを見つけました。

きっと、大学の研究の場、学生たちの教育の場として、比較的 低価格で心理相談にかかれるというところなのかもしれません。

ただ、診断を受けるというより、カウンセリング等の治療を試してみたいという場合ですかね?
まずは、診断を取りたいという場合は、可能かどうか確認してみたほうがいいかもしれませんね。

診断できるのは、あくまでお医者様であって。臨床心理士は、カウンセンリグや心理療法によるアプローチがお仕事になりますから。

地域の療育センター、教育センター 等

園や学校に発達の相談をすると、相談窓口として紹介してもらえると思います。

私の住まいの療育センターの場合。無料で発達検査などは丁寧に行っていただきましたが。
場面緘黙症に関する専門医はいなかったため、適切な支援はしていただけませんでした

地域によって、取り扱う診療科目も違いますし。直接、電話して対応してもらえるか問い合わせてみるといいと思います。

以上、いくつか相談できる病院、窓口についてあげてみました。 実際、どの程度 対応してもらえるかは、直接 問い合わせてみるしかありません。

Episode2 大きな病院にかかってみたけれど・・。そこから学んだこと。

第一希望の病院にはかかれなかったものの。 ずいぶん長いこと待たされて、ようやく かかりつけ医が予約を入れてくれた 大きな病院の診察の順番が巡ってきました。

そこは、県のはずれの山の上。小児専門のとても大きな病院です。県外からもたくさんの患者さんが訪れる病院らしいです。

慣れない運転で、何時間かけて連れていったことか・・。やっと診て貰える!と期待に胸をふくらませ、診察するも。数分で終わり・・。

事前の問診はありましたが、実際 先生にお会いして いくつか質問されて、本人の様子を観察されて、「場面緘黙ですね」。終了~!

えっ、それだけ? 簡単すぎね?

せっかく、ここまで来たので根掘り葉掘りききまくります。

このあと、どうすればいいんですか?
どこかで支援は受けられますか?

こちらでその後の支援が受けられなくても、どこか相談できる場所とか、専門の先生とかご存知ないですか?

「昔、千葉のほうに専門の先生がいたんですけど、今はどこかに移られたかもしれない・・。なかなか専門の先生っていらっしゃらないですよねぇ。」的な。

私も千葉の先生に少し話しを伺った程度なのですが、
実際、専門の先生に会えたとしても、家族や周りの協力が必要で とても大変です。という内容。

・・・。

今後のサポートは、お近くの療育センターなどに聞いてみるといいかもしれませんね~?

えー。何それ。
どうすればいいの~?

望みが途絶えた瞬間でした。

というわけで、後日 地域の療育センターへいって発達検査やら、なにやら受けることになったのでした。
が、結局 そこでも専門医がいないどころが、場面緘黙に対する認識すらあやしい感じで。

(ちなみに、療育センターでの受診も非常に待たされる。なんだかんだで、初診まで3ヶ月くらいかかったような・・?)

という訳で、母の望む支援は受けられず、小学生になりました。

この残念なエピソードで、大切なことを学びました。

私のように勘違いというか、知らない人も多いと思うので整理しておきます。

そもそも、お医者さまの役割とは?

  • 病気の見立て、診断をする
  • 必要に応じて薬を処方する
  • 診断書をだす

のがお仕事なんです。
その後の支援、療育やカウンセリング等をする人ではないのです。

患者さんの悩みや気持ちに寄り添い、カウンセリングや心理療法を用いて改善へのお手伝いをするのは、臨床心理士さんのお仕事だったのです。

そこを誤解してはいけないのです。

ですから、「お医者さまにかかれば、なんとかなる。」と言う期待はもたないこと。

お医者様にかかる目的は治療目的ではなく、今の子どもの状態を把握するということです。

繰り返しでしつこいですが。
お医者様の役割というのは、診断をつける、診断書を出す、必要に応じて薬を処方する ということです。 だけど、たいがい母の望みは、その後の支援ですよね?

だから、言語聴覚士さんのアドバイス通り、「臨床心理士さんとの面談がおすすめ」ということなんですね。。

と言うわけで、病院さがしの際は「臨床心理士さんの面接を受けれる所」を探してみるといいと思います。

Episode3 臨床心理士がスゴすぎた件

幼稚園の紹介で、幼稚園協会の相談窓口に何度か足を運びました。
そこでは、相談員と臨床心理士の熟練そうな年配の女性が2名で出迎えてくれました。

相談員の方は、母と面談します。 同じ部屋で、次男と臨床心理士の先生は遊びを通じて行動観察されています。

今まで、家以外では誰とも話せない次男に臨床心理士の先生は、ものの数分で会話をはじめました。

プロってすげー。スゴすぎる。

確かに、

  • 視線は合わせない。
  • 大人から誘う、仕掛けるのではなく、子どもの興味をもっていることに さりげなく加わっていく。
  • 次男の世界を壊さず、強要しない程度に 質問や提案をしかけていく。

今なら、わかるプロの技(笑)

毎日顔を会わす園の先生や療育の先生ですら、未だに そんなに打ち解けいていないのに。
ほんの数十分のかかわりでしたが、見事に次男の特性を見立ててくれました。

それから、臨床心理士に対する絶大な信頼が生まれた母でありました。(THE 単純)

場面緘黙症 病院さがしのポイントまとめ

結 論

私の結論からすると、病院や相談先をつみける場合、
理想は、「臨床心理士さんの面接を受けれる、保険適用の病院」を探す。
ということです。

よい病院、よい先生にめぐり合えれば、ラッキーですが。
正直、病院さがしは骨が折れる。

探すのが大変であれば、とりあえずは かかりつけの小児科に相談して 紹介していただける病院の紹介状と予約を入れておくといいと思います。

どうせ何ヶ月も待たされますから・・。

その間に、余力があれば 別の病院を探してみてもいいかもしれません。

子どもの現在の状態を把握するためにも、診断だけはとっておいてもいいのかな?と思います。あくまで、私の個人的な見解ですが。

追 記

次男、中学生になって感じることは、診断があると先生方の支援が格段に受けやすいと思います。
先生たちも熱量の高い先生、低い先生さまざまいます。

言い方が悪いですが、熱量の低い先生たちには、診断があると支援せざる終えないといいましょうか。水戸黄門の印籠効果が発揮されるわけです。まぁ、協力が得やすくお願いしやすくなるわけです。

病院さかしてについて 私の体感でいうと、
診療内容の欄に、「場面緘黙症」と明記があっても 実際かかってみると精神疾患の中のひとつという程度の認識。
治療や支援に結びつかない場合も少なくないのかな?という気もします。

以前の記事にも、場面緘黙の場合、専門医が少ないと書いたとおり。専門家であっても詳しいとは限らないのが実情です。

一般的には、困ったときは

  • スクールカウンセラーに相談しましょう。とか
  • 療育、教育の窓口に相談しましょう。とか

通り一遍なことを言われるのですが。
まぁ、そうとしか言いようがないのかもしれませんが・・。

スクールカウンセラーが臨床心理士さんだったりすると、頼りにもなりますが。
一般的には? 少なくとも うちの学校のカウンセラーは、普通の教員免許をもった先生です。

今年はスクールカウンセラー担当だけど、去年は普通級の担任を受け持っていた先生だったりして、教員のプロであっても 発達やメンタルのスペシャリストではありません・・

相談してみたところで、専門家に出会えない、支援につながらないのも事実です。

もしくは、大金はたいてクリニック等に通えばいいのかもしれませんが。
庶民には、現実的ではありません。

結局のところ、地道に探していくしかありません・・。
と、がっかりな結末になってきたので・・ (あくまで、うちの体験談ですが)

幼少期は、どこにもサポートを受けられずに来た我が家の現状は?

次回は、「場面緘黙症の対応ってどうすればいい? 我が家の対応編」についてお話します。

◆場面緘黙について簡単にわかる本 なっちゃんの声 学校で話せない子どもたちの理解のために [ はやしみこ ]

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